日本文化遺産を守る会について

古き良き日本の文化遺産を後世に継承したい

日本の古からの心が今も残る、
和・和洋折衷・木造建築物
世界に誇れる「日本の文化遺産」としての価値を守り、
後世に継承していきます

私たちが暮らしている日本には、全国各地に「和の伝統ある木造建築物」、または「歴史的価値が高く、日本独特の和洋折衷または洋風木造建築物」、「日本の原風景ともいえる景観や天然記念物、それに匹敵する有形遺産」、「後世に引き継ぐべき日本の歴史的遺産や文化的遺産」が数多く存在しています。
そして、旅館やホテル業を営む者の中にも、これらの建造物や文化的遺産を所有、または素材の一つとして維持保全しながら営業されている施設も少なくありません。

明治30年に古社寺保存法(現在は廃止)や、昭和25年の文化財保護法の施行により貴重な建築群の保存修理は、文化財の保護事業の重要な施策として実施されてきました。
しかし、維持保全の困難さ、使用時の不便さなどによる非経済性の理由で取り壊されたり、地域活性化や振興開発という名目で破壊され、有形無形を問わずこれら広義の文化遺産が消滅していく運命にさらされている現実もあります。

平成8年10月1日に施行された「文化財保護法の一部を改正する法律」によって、保存及び活用についての措置が必要とされる文化財的建造物を、文部科学大臣が文化財登録原簿に登録する「文化財登録制度」が導入されました。
令和3年11月現在、有形文化財として13000件を超える一般国民が日常生活を繰り返す周辺にもこれらの建造物が存在していながら、何も気にかけることなく看過しているのが実情ではないでしょうか。

私たちが生業とする旅館・ホテル・飲食業を営む建造物は、代々受け継がれてきた施設が多く、全国各地によって異なる気候風土に育まれた地域文化、地方文化としても貴重な存在であり、80数軒が既に登録されております。
敢えて登録の手続きはとっていない、また、されようとされていない建造物を含めますと、文化遺産として価値の高い施設がさらに多く存在していることは明らかです。

今、これらの文化遺産を所有する旅館・ホテルの多くは、その価値を積極的にアピールするでもなく、単に一軒の旅館・ホテルとして日々の通常営業にとどまっているのが大部分ではないでしょうか。
私たちは通常の営業を継続する中で、文化遺産をお訪ねいただくお客様はじめ全国民にアピールし、その価値を理解してもらいながら、世界に誇れる日本の文化遺産としての認識を高めていく、社会をあげて後世に残すべき機運を高めていくことが必要ではないでしょうか。

今現在これらの施設が、同じような環境下にありながら横のつながりを持ちあい、連携し手を取り合って何かをしよう、という全国的な組織はできていません。

個々がかかえている維持管理や保全に取り組む苦労、営業に役立てる活用の仕方等の情報を交換、共有しながら、保護保全の必要性を訴え、単に文化遺産にかかわらず、ものの大切さを啓発啓蒙しながら、関係する官公庁、行政機関への働きかけなど一軒ではなし得ない事業に、共生の連帯感をもって取り組むためにも全国的な組織が必要ではないでしょうか。

  1. 仲間として心を通わせ、共生の理念を育み、「失ってはならない日本の文化遺産」を守り、後世へ継承していこうとする意志を貫ける資質をもった者。
  2. 登録されている文化遺産を生かした魅力ある旅の企画を、㈱朝日旅行とともに創造性豊に立案し、遺産価値を広く世に知らしめる社会事業に一緒に取り組もうとする者。
  3. 会員が交流を深め情報を交換、共有する中で個々の価値を高めるために努力研鑚し、日本の文化遺産を保全できるよう力を合わせ、夢とロマンをもって、旅行業界を牽引できる人材を育成してゆける仲間づくりを進めようとする者。

これらの要素を具備した施設と人材による組織化は、今がその機運の時期と考え「日本文化遺産を守る会」の創立を決意しました。

「日本の文化遺産」を継承する事業や、各方面への働きかけを通じ社会的認知度を高めるとともに、文化的、創造的な旅の企画、商品造成やWeb構築などで顧客拡大に取り組み、相互の利益に結びつくような活動、さらに利用者にとっても有益な制度を導入することによって、三位一体となった共生の組織が創設できることを願っています。

平成22年8月吉日
日本文化遺産を守る会 会員一同

日本文化遺産を守る会情報

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一般社団法人 日本文化遺産を守る会
住所
〒103-0027
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